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平成20年1月25日 ベジマルファクトリー取材
第7回 驚異の炭素埋設の効果(4/4)
D炭素埋設された環境ではこんな現象も
・“どこか秘密っていうか、何か隠しているんじゃないの?”
視察や見学にこられる皆さんが尋ねられることは“他の工場と一つも変わらないけど、どこか秘密っていうか、何か隠しているんじゃないの?”と・・・・・“隠していることは何もありません“と答えると、“いや、そんな事は、絶対に考えられない”と、ほとんどの方が言われますね。
顕著な例が、ここではありませんが、以前にいたミエ・ミートの頃に、大手の冷蔵・冷凍庫のメーカーの空調関係の技術者・研究員が6人来られ、私が“どうぞ、自由に見て行って下さい!”と言ったら、“よし、秘密を盗んでこう!”ということで6回くらい来たかな?6回目で、“片岡さん、本当のこと言ってくれますか?何かこれだけは、秘密っていうものがありませんか?”・・・・・と。彼らがいくら計っても、日々の電気使用量が通常の半分以下なんです。
“何もないですよ”と答えると、“理屈の合わないメカニズムっていうのは、うちでは発表できないので”・・・・・と。
有名な医学博士なんかが、それなりに発表するとニュースになりますけど、電子の技術はどこにも頼んでないのでメカニズムとか、こういう理由でこうなりますということを誰も説明できません。どこが良いか分かりませんが、結果が良くなっているから良いのだと考えている方がほとんどです。
楢崎研究所ではこのような事実のメカニズムを、今後、科学的に解明していきたいと考えています。
現在は、そのためにも数多くの驚きの体験談、実証を、まず集めることから始めています。
・炭素埋設の上では冷凍庫の空調も変わる
それだけの企業の技術者・研究者が6回も来て、注目したものは何処なんでしょうか?
通常、冷凍庫の空調には風が吹き出ているところがありますが、フィルターにファンの風が当たると、例えば0℃の空調で運転していても、ある程度の間隔であたる部分のフィルターに次第に霜が付いてしまい、それが段々と積み重なっていくと、最後にはもう風が通らなくなってしまう。そんなことにならない様に、夜中に2時間だけはニクロム線で加熱してその氷を溶かしてしまう。また、何時間かすると氷がついてくるのでまた加熱してと・・・・・・・。
それがミエ・ミートの−20℃の冷凍庫(炭素埋設、敷炭の上に設置)ではほとんど氷が付かない。付く事は付くんですが、ちょうど風が流れてくるところに雪の結晶のようなものが少し付く。それは棒で“ドン”とたたくと雪のようにパラッ!と落ちる程度なんです。
ところが、炭素埋設をしてない隣の冷凍庫に行くと、冷凍庫の中がカビの臭いでツーンときます。それに大きな氷が付いていて、何でたたこうと落ちません。もう、その違いにはびっくりします。
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それで、“何か、裏でしてますでしょ、それだけ教えて下さい!”とその空調機メーカーの技術者の方は最後の電車に乗る間際まで言っていましたが、“何もありませんよ”とお答えしました。
その冷凍庫は、炭素埋設と敷炭だけで?
炭素埋設と敷炭だけです。建物の下は、20cm位の厚さの敷炭がしてありますが冷凍庫の下だけは、ちょっと厚めに入れていると思います。
それは、どのくらいの大きさで、冷凍設備はかなりの資金を・・・?
この部屋(20坪)よりも大きいですよ。冷凍設備は全部で4.000万円かかりました。 |
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野菜冷蔵庫の中のファン
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その炭素埋設、敷炭の効果でその霜取りがいらないとお考えですか?
要らないですね。それと、電気代が半分で済みます。大きな冷凍庫の部屋を冷やすのに電子技法の技術でやってると大体40分ぐらいで立ち上がります。立ち上がるという事は40分で部屋の温度が+−0℃になるということです。そうすると、今度、電子の世界で高密度化現象っていいましてね、段々と空気中の密度が高くなるものですから今度は冷めにくいんですよ。つまり、温度が上がりにくくなるということです。
長いこと、そういった現象が続いています。何故かと言うと、炭素埋設、敷炭をしているおかげで、そのフィルターに霜が着きにくく冷却能力が低下しないわけですからね。
ところが仮に、炭素埋設をしていないところですと、その冷却能力が段々低下していきます。そうすると、同じ能力を持っている冷凍庫でも40分では、立ち上がらなくなるわけです。2時間くらい回さない事には、部屋の温度が+−0℃にならないですよ。
だから、40分回しているのと、2時間回しているのとでは、それだけで電気代が違ってくる。炭素埋設をしていない時にたくさん製品入れた時、1日・24時間回りっぱなしということもありましたね。そうすると電気代がビックリするほどかかる。
炭素埋設をしていない時には、これまで一番多い時に電気代が600万円/月ほどかかりました。それが炭素埋設後、半分の300万円になりました。大きいですよね。本来ならば、発電能力(契約電力)を変えなければならないんですが、施設をたくさん増設しても契約電力は変えなくて済みました。
E初期投資はかかるが半永久的に使える。後のランニングコストが安い!
炭素埋設、敷炭をすることによって、光熱費はぐんと抑えられますね。
他所はオゾン装置はいるし、電気代もドンとたくさんいりますし、モーターから薬、オゾンの装置まで結構かかると思います。そういったものがベジマルでは必要ない、ただ、次亜塩素酸ナトリウムだけは使います。それだけです。
冷凍庫のようなマイナス温度の部屋に入って行くと、通常では耳がキンキン痛いという現象がおこるのですが、電子の環境になって、空気中の密度が変わるとそれがなりにくいんですね。−20℃の環境でも・・・。
お客さんによく言われるんですが、“ここ、本当に効いてるのか?”・・・と、冷凍庫に入って、ある程度時間が経っても感じないようなんです。
もう一つ、通常では冷凍庫からでてくると眼鏡が曇るんだけれども、ここの冷凍庫は外に出ても眼鏡が曇らないって言われた事もありました。
また、和歌山の有名な浦島ホテル(炭素埋設や電子水など“静電三法”の技術を取り入れているホテル)では炭のサウナをしているんですが、サウナの設定温度は一日中90℃でいいということでした。他所のところでは通常90℃の体感温度を保つには、設定温度を110℃から120℃ぐらい上げないと、すぐ下がってしまうということでした。110℃と90℃では20℃違うということは電気代の差が大きい。それに炭のサウナは皮膚にもやさしいし、電気代の節約にもなる、いいことばかりですよ。
ここベジマルでは−30℃で野菜を冷凍し冷凍野菜としても出荷している。冷凍庫の霜取りは、これまで1年半の間一回も行ったことがなく、霜や氷がつくという意識もないと、工場内を案内していただいた後藤真也さんは語る。
通常、これだけの設備をしている冷凍庫では、だいたい電気代は1月200万円くらいはかかりますね。それが、ベジマルでは100万円ちょっとで済みます。だから契約電力もあまり大きくしなくてもいいのです。
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・21世紀の工場設備は省エネ設計で!
20世紀は、物を大量に作って大量に消費した時代だった。しかし、21世紀はそういう訳にはいかないので、省エネの観点からも、これからはこういうベジマルのような工場設備が本当に大事な考え方として広まるといいですね。
だから、ベジマルも今は減価償却で大変ですが、8年後以後は償却はなくなる計算ですし、設備器械にしても痛みが少ないので長持ちするし、最新型の機械だけをポンと入れておけばいい。
その頃には「片岡さんは以前、何であんなに苦しんでいたんやろ?今は、施設に投資しなくていいし、やった分だけ儲かるのに」と皆が言ってくれる・・・・・・そんな時代が必ず来ると期待しています。 |
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野菜冷蔵庫
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Fベジマルの将来の展望
片岡組合長はこれからこのベジマル工場をどういう方向に進めていかれようとされているのですか。将来の展望をお聞かせ下さい。
・1つ目は皆さんに好かれる工場として居続けたいと考えています。産地の特異性を出していくためには、やはり商品に対しての安心・安全プラス信頼というその三本柱だけは継続的に続けられるように努力していきたい!と考えています。
・2つ目は、この施設はこれだけの設備を投入して作ったことで、かなりの投資リスクがあります。それだけに本当に誰か一人でも病気になったりすると、それは本当に危険な橋を渡ることになりますので健康管理になんとしても気を付けなければならないという点です。
・3つ目は、それぞれの商品に付加価値を付け、それをどのような形で消費者の方に理解して貰えるかということを熟考していきたいと。
・4つ目は、よそのカット野菜工場で出来ない商品を、この施設の今の環境の中で開発していきたい。他の環境では出来ない、ベジマルのこの環境下だったら、これだけの商品が出来るというものがたくさんあるんです。 |
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片岡組合長
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・チンとなったらふんわり熱々ご飯
例えば、野菜の話しとはちょっと違うんですけど、お米はみんな精米して売ってますよね。精米したお米を買って家でご飯を炊くまでに、一カ月間おいていると味は落ちてきますよね。だから、今、私が考えているのはお米の中に炊飯する水の量を入れて、ビニールに詰めて、1合用・2合用・3合用を作って、5合の場合だと2合と3合用で5合作れますので、電子レンジにチンッと入れたらすぐにご飯が炊けるような状態で売り出したいと思っております。
その炊飯用の水をこの電子水にして使うと、ものすごくふんわりして美味しくなりますよ。それで、今、実験しているのは、お米を電子水に丸1日漬けておくのですが、その電子水を3時間ごとに交換して米の毒素(農薬)なんかを引き出して、さらに新しい電子水を入れておくと、玄米のままで1ヶ月はもちますからビンに詰めて売りたいと考えております。
野菜カット工場でそれが出来るかどうか非常に問題だとも思いますが、ベジマルの“静電三法”の技術・炭素埋設や電子水を導入した環境でしか出来ない、今までには無い商品を開発していきたいというのが私の夢なんです。
・環境にやさしいカット野菜
カット野菜は世に出てからすでに10年位経っていて、日本では、野菜はまだ丸ごと売ってますけど、実際に消費者の胃の中に入るのは、半分位しかありません。キャベツでは、外葉を取ったり、芯棒を取ったり、痛みを取ったりしていると50%割りますよね?
それをカット野菜工場で加工すると、キャベツの場合で70%ぐらいは食べれます。カット野菜の状態だとみんな100%食べれますから、家庭で捨てるものは0ですよね。そうすると環境面でもやさしいということになります。
安心・安全・信頼そして環境面でも貢献できる様なエコ対応。そういう面で、水と炭を上手に活用してエネルギーも少しでも抑えられる。電子水をもっと使った形での商品を開発していきたいなぁと考えています。
・よそに無いものを作っていこう!
正直なところ、農協組織の場合、特に商売がうまいということでもなく、流通的にも他所の企業からみたら、特に高くもなく何もとりえなんかありません。だけど、この農協というのはごまかすこともしない。だから、よそに無いものを作ってやっていこう!と考えております。
それで農家の方の手取りが1万円でも多くなればいいし、農家に出来るだけ多く還元していかなくてはいけないと考えております。販売面では極端な値段を付けずにコストが吸収できればと考えています。
そういうお考えが会社を盛り上げていきますし、また協力されている農家の方々の励みにもなりますね。
ただ、自分だけ儲けたらいい、農協だけ儲かったらいいっていう気持ちでは良くありませんね。
それと、この地方は松坂牛でも知られているとおり、気候風土の面で寒暖の差が大きい地域なんです。夜と昼との温度差が大きい。この寒暖の差があればあるほど美味しい肉質になる。いわゆる野菜で言ったら高原野菜ですね。あの甘みのある食感とビタミン類も豊富に含まれる。そういう環境を活かした野菜でカット野菜を作っていくというのが私の方針です。
松坂牛はなぜあんなにおいしいか?というと、寒暖の差の激しいこの地で育っているもので脂の層が他所の山形牛とか神戸牛とかとは全く違うんです。私はミエ・ミートで何年もやってきましたから良く分かるんですが、脂の層が全く違いますね。だから松坂牛は最高の値段で売れますでしょ。この地の気候風土で2年間はジワーっと飼うことによってあのいい脂の層が出来上がるんです。
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・気候風土を活かした野菜を、最高の環境と電子水で加工して出荷!
現在、その気候風土を活かした野菜を、この最高の環境と電子水を使って加工しているベジマルのカット野菜を皆さんに安心して食べて下さいよ!とPRしているところなんです。
このベジマルの工場に会いに来てもらって、この最高の施設・環境を見学していただき納得してもらって買ってもらえばいいと、納得してもらえなかったら買ってもらわなくてもいいと言っています。
だって、後が続きませんからね。現場で納得してもらった時に、はじめて物流がはじまります。
それで、信頼の高い人ばかりのお付き合いがどんどんはじまっていき、安心して取引きしてもらう方ばかりの大きな輪が出来れば嬉しいなぁと思っています。
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取材中の片岡組合長と後藤さん
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(編集後記)
今回の取材を終えて改めて感じることは、本テーマに掲げた“炭素埋設の驚異”である。
炭素埋設・敷炭による環境に及ぼす影響はお肉や野菜の鮮度保持期間の延長、機器設備の驚きの現象や老朽化延長、また、使用薬剤の軽減で身体に優しいハム造りを可能にし、冷凍庫の霜着軽減による加工工場全体の電気代が半減されたばかりではない。もっと嬉しいことは炭素埋設された場の上で働く従業員までも慢性アレルギー疾患が軽減され風邪を引かなくなった等、体調が良くなったことが報告されている。炭素埋設の好影響は計り知れない。
以上のように片岡組合長が期待以上のまた当初予想もしていなかった数々の驚きの体験談を伺うことができ、これまでの取材にあわせ、また一つ“静電三法”に記述されている技術の実証を確認することが出来た。
実際に、これまで取材してきた農業関係者の体験談からも炭素埋設後の変化として樹木や稲の生育が活発になり、減農薬で栽培することが可能となり、爽快な舌触りの果実や味わい深い美味しいお米が採れることが報告されている。また先回取材した寺田本家の酒造りの現場でも、炭素埋設で環境を整え、有用な微生物に心地よい棲家・“醗酵に適した場”を作り上げ生?造りを行っていることも紹介した。
炭素埋設を施した場で起こる様々な現象は、これまで一般に常識とされてきた認識では理解できない、説明できない、驚きさえ感じさせられる新しい現象なのだ。それらの驚異の現象を1つずつ紹介しながら“炭素埋設のすごさ、素晴らしさ”を一人でも多くの人に伝えていかなくてはならない記者の役割を強く感じた。
私たちの生活環境が炭素埋設された優しい癒される場であれば、昨今、報じられているような惨い事件や事故はもっと少なくなるのではとも考えている。
炭素埋設が環境に与えるメカニズムを、現在の科学で検証する手立てが早急に求められる。 |
平成20年1月25日 ベジマルファクトリー取材
大塚 啓恵
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